雰囲気「最悪」の医事課、病院の売却話も…50代で踏みきった転職 ─私の転職裏話vol.1

雰囲気「最悪」の医事課、病院の売却話も…50代で踏みきった転職

川田明博さん(仮名/50代/転職3回目)
・前職:医事課主任(病院)→現職:事務長(クリニック)
・転職活動期間 約1カ月
・応募施設数 5~6
・内定数 1

ある法人の医事課で経験を積んだ後、同法人が所有するクリニック・病院で事務長を歴任してきた川田さん。別の病院に転職するも、院内の不正を目の当たりにして転職を決意します。しかし、転職先で予想外の事態に直面し、ふたたび転職活動をすることに。不安も大きかったという50代での転職活動の顛末とは……?

─3回目の転職を考えたきっかけはなんだったのでしょうか。

実は入職してすぐ転職を考えました。入ってからわかったのですが、その病院は経営状況がかなり悪く、売却の話も出ていたんです。院長から「将来的には改善の見込み」と説明がありましたが、根拠があやふやで説得力がなくて。また、職場の雰囲気が最悪でした。上司である医事課長は高圧的で理不尽なタイプ。私は医事課主任として入職したのですが、「主任ならこのくらいできるだろう」と引き継ぎもろくにしないまま膨大な業務を割り振られてしまいました。上司以外のスタッフも意地悪で、とても信頼関係を構築できる環境じゃないと感じましたね。

──入職前にはわからなかった問題がいろいろあったんですね。

いま思い返せば、入職前に医事課長と面談したときにも、正直「あれ?」という感覚はありました。でも、早く決めたいという思いが強かったのでスルーしてしまったんですよね。働く上では現場の雰囲気や人間関係も大切な要素。転職活動中って不安や焦りがつきものです。でも、内定をもらったからといって早まらず、入職を決める前にトライアル勤務をさせてもらうなど現場の空気を見た上で冷静に判断することが大切だなと痛感させられました。

──転職活動中はどんな点を重視しましたか。

施設形態や役職の高さにはそこまでこだわりませんでしたが、これまで病床規模がコンパクトな医療機関での勤務が多かったので、100床未満の病院やクリニックを中心に応募していました。

幸い、1カ月くらいで5~6施設を受けたら、今勤務しているクリニックから内定をいただけて。最初の職場と専門領域が同じだったので、自分の経験を活かせそうだと感じ入職を決めました。

──現在はどんな業務をされているんですか。

クリニックの事務長としてスタッフの人事管理・給与計算などを主に担当しています。入職から約半年が経ちますが、これまで医事業務がメインだったので、門外漢の仕事も多く正直大変です。もっと早めに、簿記とかいろんなジャンルを勉強しておけばよかったなと反省しています(笑)。でも、職場環境がめちゃくちゃだった前職に比べると精神的な負担はかなり軽減されました。スタッフが少しでもやりがいをもって働けるよう、この職場でがんばりたいです。

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